胃腸と整体

東洋医学的でいう胃は、消化器の機能としての臓器と生体に営血なる栄養素を作り出すところを意味します。
胃は水穀の海。精徴を化生し営血を生ざるを主る。これはすなわち、胃の腑に病があれば、営血を生じさせることができない。人体全体の血の盛衰に影響することをさす「血による疾病を主る」。
身体には、この胃に関するツボ(胃の経絡上にある)が45あります。
胃経に異常があると、「頭痛・鼻づまり・のどの腫れや痛み・鳩尾が重苦しい・胃もたれ・腹が張る・便通が不規則・疲れやすく身体がだるい・太もも外~膝、脛の外~足の甲が重だるい、つる、痛む・顔や皮膚が黄ばむ・唇が荒れやすい・歯茎の腫れ・下痢便秘・食欲低下・吐き気」状態になると言われています。まさしく、全身に影響します。
また、胃とセットになる脾の経絡があります。
脾は、消化吸収の働き、水分代謝の働き、食事から作った栄養物質を身体全体に行き渡らせる、血液が血管からモレでないようにする(内出血、鼻血、ぶつけてないのにアザ)、肌肉を司る(皮膚がたるまないようにする、シワやたるみに影響)【皮膚は内臓の鏡】と言われてます。
要は、食べ物を消化吸収して、気血を作り、それを身体全体に運ぶ働きを担うってことです。
消化吸収の働きが低下すると、食欲がなくなったり、腹を下しやすくなったりします。そして、食事をしても、うまく活動エネルギーに転換できない。少ししか食べていないのに太りやすい(低代謝)。栄養を届けられない(頭に栄養いかずぼーーっ)。体幹部はしっかり足は細い体つき。水分代謝がうまくいかず痰が出る、むくむ。・・・などなど

胃腸のトラブルは万病の元ですね。
免疫力と深い関連がありますね。まさに体全体を整える器官であると言えるでしょう。
胃腸で日々の気(エネルギー)をつくります。機能低下は全身に栄養が巡らず、肌荒れ、疲れ、冷え、凝りと直接結びつかない不定愁訴を招きます。

また、3つのタイプの胃腸症状があります!
1.ストレス、食生活の乱れによる胃腸症状。
胃のあたりの張り感。肌荒れ。肩凝り。いらいら。抑鬱気分。食欲の異常。普段より甘味を欲する。
2.加齢にともなう変化による胃腸症状
若い頃より食事量が減った。ムリがきかなくなった。揚げ物、肉料理が以前ほど食べれない。胸やけがする。あっさりを好む
3.生まれつき胃腸虚弱な体質
胃もたれしやすい。疲れやすい。風邪ひきやすい。冷え性。太れない。冷飲食が苦手。便通異常がある。
参考までに!

胃腸は仕事のストレスが引き金になったりして、自律神経に関わる肝の働きが乱れ、それが胃に影響を与えたり、ご飯を食べたのに甘いものを食べたいというのは、食欲の異常です。
胃に負担かかるのはわかりますね。ストレスで太るのは自律神経が乱れ、食欲、脳の指令の異常からも起こると言われています。
また、梅雨や湿度の高い夏は、湿邪といい湿度により身体に悪影響が出て、むくみやすくなり、胃の調子も崩します。すると、身体の水回りが停滞しやすくなります。なので、湿気を追い出すことがむくみや消化機能をよくするためには大事。ツボで言うと「陰陵泉、公孫、太白、豊隆、足の三里」がオススメ。スネやふくらはぎ内側にあります。ここを押す、擦るといいでしょう。
胃腸の対策として、腹8分~6分にすることがオススメ!
たくさん腹いっぱい食べると苦しく動けないですよね。かえって疲れさせます。胃腸がゆとりをもって動けることが大事。冷たいものも摂り過ぎると、胃の動きを停滞させます。
生姜やネギ、ニラなどの温めるものを摂取しましょう。消化の良い山芋、かぼちゃ、豆腐、温野菜もいいですよ。
あと、睡眠が大事。睡眠で気を充電して胃の働きをよくすること。
胃を大切に!!
もちろん、胃の経絡を中心に全身整体することで、胃腸の働きを活性化し、自律神経を整えることもオススメ。