広背筋 ガチガチ背中

筋肉シリーズ 「広背筋」

ガチガチ背中!猫背!巻き肩!50肩、肩こり、腰痛など、日頃のお悩みの症状に、広背筋が関係することがよくあります。

広背筋が使えていない ⇒ 広背筋が硬くなる ⇒ 血行不良 ⇒ 背中が張る
長時間の不良姿勢(デスクワーク、テレビを見る、スマホをいじる) ⇒ 猫背・骨盤の丸まった状態 ⇒ 広背筋が短縮し血行不全

広背筋を使えていないことが、姿勢や不快な状態を生み出しているんですね。
オススメのストレッチとしては、
自分の肩の高さくらいで、片方の手を壁につけます。頭を腕のところまで下げ、壁につけた側の肩や脇を伸ばすように、さらにお尻を突き出すように伸ばします。15秒
これで、広背筋に刺激を入れます。

イメージしやすいように筋肉の付いている場所を知りましょう。解剖学的にみると、
起始
①下位第6(または7)胸椎から第5腰椎にかけての棘突起(きょくとっき)
②正中仙骨稜(せいちゅうせんこつりょう)
③腸骨稜(ちょうこつりょう)の後方
④肩甲骨の下角、第9(または10)~12肋骨、
停止
上腕骨の小結節稜(しょうけっせつりょう)

広背筋の主な働き
運動動作においては肩関節の内転、伸展、内旋、水平外転といった動作に関与します。
次は、この筋肉の作用をみてみます。
筋肉の作用は、起始と停止のどちらが固定されるかで違います。
まずは、脊柱、骨盤側が固定された場合の作用をみてみましょう。
1つ目の作用は、
【上腕を上から下に引き下げる】です。
上腕を内側にひねる作用もあります。

2つ目は、上腕側が固定された場合です。
作用は、
【骨盤を上に引き上げる】です。
背筋を伸ばした姿勢の方が、この作用が分かりやすいです。

3.広背筋はどんな動きで使いますか?

広背筋は、上腕を引き下げる動きが出て使われています。
骨盤の引き上げる作用もあるので、体を伸ばす動きでも使われることがあります。

4.広背筋を意識して動いてみよう!

最後に、この筋肉を意識して動いてみましょう。
腕を引き下げる時に、腕の前側の付け根が、背中の方に引っ張られるように動かすと、この筋肉を意識しやすいと思います。
骨盤や背骨とのつながりも感じてみてください。

スポーツ動作
水泳、柔道やレスリングなどといった引き寄せるすべての運動動作に貢献します。
日常生活動作
目の前にあるものを手前に引き寄せるような動作に主に関与します。
関連する疾患
脊髄損傷、投球障害肩、肩関節拘縮(かたかんせつこうしゅく)

広背筋を支配する神経
胸背(きょうはい)神経(C6~C8)

その他、広背筋の文献資料です。
広背筋は本来、体幹部の筋肉に属しますが、大円筋と伴に主に肩関節の内転、内旋、伸展といった動作に関与し、特に伸展動作では最も重要な役割を果たしています。
つまり、懸垂、ロープ・クライミングのように、腕をまっすぐに伸ばした状態から身体を引きつけるという動作では広背筋の貢献度が最も高いのです。
しかし、肩関節下垂位(手が身体にそってダランとしているポジション)では広背筋全体が弛緩していて、このポジションでの広背筋の貢献度は極めて低いという特徴があります。
広背筋を鍛えるにはダンベルやバーベルを用いたローイングやプル・オーバーなどがとても有効です。
筋トレの種目でラット・プルダウン(またはハイプーリー)と呼ばれる種目があるのですが、このラットとは英語で”広背筋”という意味をもつことからラット・プルダウンは広背筋を鍛える最も代表的なエクササイズといえます。
広背筋のストレッチは大円筋と共に肩関節を180°外転位を保持しながら体幹を反対側に側屈すると効果的に行うことができます。
この筋肉が発達すると逆三角形のボディラインを作り上げることができます。

腰部と胸部の外側から後下半部にかけて広がる三角形状の板状筋で、古い解剖学名で闊背筋(かっぱいきん)とよんだ。底辺部にあたる部分は下位6個の胸椎棘(きょうついきょく)状突起と全腰椎の棘状突起、および腸骨稜(ちょうこつりょう)の後内側部につき(起始部)、頂点にあたる部分は腋窩(えきか)を通り抜けて上腕骨内側部の小結節につく(停止部)。
広背筋は背部の浅層筋とされるが、本来は上肢の固有筋である。この筋は上腕を内転させ、後内方に引く作用のほか、上腕を多少内旋させる作用ももつ。背中に手を回すとき、肛門(こうもん)部に手をやるとき、また水泳のクロールで水をかくときにこの筋が働く。寛骨(かんこつ)の一部を構成する腸骨のすぐ上方で、広背筋の外側下縁および外腹斜筋の後縁によって囲まれてできる三角形状の間隙(かんげき)を腰三角とよぶが、ここは後腹壁の抵抗の弱い部位であるため、腰ヘルニアをおこすことがある。また、広背筋の上縁、肩甲骨の内側縁および僧帽筋の外側縁に囲まれてできる三角形状の間隙は聴診三角とよび、上腕をあげると第6肋骨(ろっこつ)と第7肋骨との肋間隙が皮下組織のすぐ下側になるため、内臓器官の状態の聴診に用いられる。

広背筋の主な作用として腕を前に挙げた状態から後ろに引く動き、万歳の様に手を上に挙げた状態から下に腕を引く動き、腕を床に対して並行の位置まで上げ、その並行のまま後ろに引く動き、また腕を内側にねじる動きも広背筋の働きである。大枠として、広背筋の主な運動は、上半身の引く動作に関与している。また背中の筋肉の特徴として、胸の筋肉と言えば大胸筋、小胸筋の様にその部位を構成する筋肉はそんなに多くはないが、背中の筋肉は広背筋、僧帽筋(上部、中部、下部)、菱形筋(大菱形筋、小菱形筋)、脊柱起立筋、大円筋、小円筋など背中は数多くの筋肉から構成されている。なぜこんなに多くの筋肉が必要かというと、様々な方向に肩甲骨を介して腕を動かすためである。逆に言えば、これら背中の筋肉をトレーニングするには様々な方向に動かすトレーニング、多方向からの刺激が必要になる。具体的には手首の向きや肘の向きなどによって使われる筋肉の割合が変化する。
そんな背中の筋肉の中でも主役といっていいこの広背筋。正面から見た時の背中の羽の部分であり、背中の広がりを作るにはこの筋肉なくしてできない部位である。
また女性が気になる背中のはみ出る肉の部分でもある。