腰痛の現状

松平先生の動かして治す腰痛の新常識について!
腰痛で悩んでいる方の助けになればと思います。
また、ストレッチ整体をしている身として、ストレッチの必要性が書いてありますので、参考文献としています。

さて、その内容です。

日本人の4人に1人が悩まされている腰痛!
実は安静にするのはあまり良くないということが、最近の研究で分かってきました。

「安静にしない」が共通認識
世界の多くの国の診療ガイドラインには、ぎっくり腰を代表とする腰痛が起こった場合は3日以上の安静は良くなく、痛みの範囲内で動いた方が良いとされています。様々な研究結果から、3日以上安静にした人の方が、ふだん通り動いた人よりも、その後の経過が悪いことが分かってきたのです。腰痛への認識は、以前と大きく変わってきています。
腰痛の慢性化率は高いですが、信頼できる研究によると、腰痛でクリニックにかかった人の3分の2には、1年後も腰痛があるとされています。今回、街頭でどのような対処をしているか聞いてみたところ、「安静にする」「コルセットや湿布、痛み止め薬を使う」「整体院やマッサージ店に行く」など様々でしたが、一番多かったのが「ストレッチをする」でした。


実はこのストレッチは、腰痛予防や回復が期待できます。逆にコルセットは腰の安静につながり、そのことがかえって痛みを過敏にするとされており、安静のし過ぎは“百害あって一利なし”なのです。

動かしながら治し、予防するのが世界標準の考え方です。オーストラリアでは州や国を挙げて、腰痛の専門家や芸能人、著名人が「動いた方がいいよ」とキャンペーンしているほどで、医療費も国民の腰痛も減りつつあります。
ただまれにですが、糖尿病や免疫が低い病気を抱えている人が、運悪く腰に細菌がついてしまう化膿性脊椎炎の場合や、骨粗しょう症に伴い骨折してしまった時などでは、一時的に安静が治療として必要です。ただそれ以外の人で、安静にした方がいい例は極めて少ないと思います。

原因の85%は「不明」
ほとんどの場合、腰痛の真の原因を見極めることは難しいとされています。世界的にはクリニックにかかる人で、MRI(磁気共鳴画像)やX線検査、医師の診察で原因が特定できるのは、約15%にすぎません。ただ裏を返すと、原因が特定できる病気の中には心配する病気も入っていますので、約85%の方は心配する病気が特になく、いわば「青信号の腰痛」であるのです。

ぎっくり腰は西洋では「魔女の一撃」と言い、原因を示す正式な医学用語ではありませんが、悪い病気がない急性の腰痛のことを、日本ではぎっくり腰と呼ぶことが多いのです。これに対し、世界標準として重篤な「赤信号の腰痛」と呼ばれますが、医師が「治療した方がいい」と想定される腰痛を指します。神経症状を出す原因の代表格が脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)と椎間板ヘルニアです。
約85%の「心配のない腰痛」の中に、なんとなく長引いてしまう、世界的には「黄信号の腰痛」があります。つまり青信号の腰痛は防げるし、コントロールできるのですが、悪い病気がないのに重症化してしまう「黄信号の腰痛」が意外と多く、その原因はストレスや腰痛に対する不安・恐怖といった心理社会的因子だということが、世界的に認められています。
慢性腰痛の原因は脳?
腰痛に脳が関わっているというのは、例えばぎっくり腰になった時、「どうなってしまうのか?」「いつ治るのか?」と不安や恐怖が強まると、脳のある部分が過剰に興奮して機能を変えてしまいます。人間はよくできていて、痛みが起こると体の中で痛みを抑える物質が出ますが、それが出にくくなってしまう。その結果、痛みに過敏になり、痛みが怖いから安静にして体を動かさないと、腰の部分でも痛み物質が出る――という悪循環になるのです。

医師は患者さんに無駄な心配を与えないことが、腰痛の初期治療として最も重要です。交通事故でのむち打ちもそうですが、初期段階の不安や恐怖が強まると、何年にもわたり痛みや障害を抱えることにつながります。そこを慢性化させないよう、初期に骨折や細菌感染、がんの転移といった重篤な原因がないと分かれば、自分は心配のいらない青信号だと思って、なるべく体を今まで通り動かす方が、経過が良いのです。
また、今はまだストレス対処法などは病院であまり教えておらず、痛みがあると動いてはいけないと思ってしまいますが、「自信を持って動きましょう」と考え方と行動を修正しつつ教育する治療法を、専門的には認知行動療法※といいます。世界的にその効果が認められており、日本ではまだ導入が遅れていますが、厚生労働省の研究班などで取り組まれています。
※認知行動療法
ものの考え方や受け取り方に働きかけ、気持ちを前向きにして行動を変える治療法
ストレスに対処する
病院での治療だけに頼らず、生活習慣の中で自らストレスを減らす対策を打てば、脳の機能を良い方向に向けられます。好きな音楽を聴く、アロマをする、楽しく会話をする――など、「コーピングストラテジー」と呼ばれるストレス対処法を、いざという時に自分で選択して使えるよう、訓練することが大切です。
生活習慣を含めて予防が重要です。病院に行く回数が減れば、医療費全体の抑制にもつながります。青信号の腰痛はそれほど医療費をかけないで、自分でコントロールできると思います。それが世界の主流な考え方です。
私たちが2011年に全国6万人を対象に調査しところ、20歳代から70歳代までの人の4人に1人が、社会活動を腰痛で休んだことがありました。腰痛は仕事を休む原因としても、日本でトップなのです。さらに、近年休まなくても仕事場で腰痛を抱えると、パフォーマンスが落ちてしまう「プレゼンティズム」と呼ばれる労働的な損失が問題視されています。企業の健康経営に影響する医療経済的な問題もあるわけです。

自分でコントロールを
世界的には今、「自分でコントロールできる」というのが腰痛のキーワードです。専門的には「セルフマネージメント」「セルフケア」と言います。もちろん必要であれば、積極的に医師を頼っていただきたいですし、マッサージや整体院に行くことも否定しません。ただ、受動的治療と言って、受け身で名医を探し求めたり器具や施術に頼る人は、結局腰痛が慢性化して医療費もかかることが分かっています。こういう時はこの体操をすればいいといった具合に、対処法を自ら身に付けていくことが重要だと思います。

*ストレッチ整体湧泉でも、腰痛の方は来店されます。
ここでいう、慢性腰痛の方に適していると思います。
ただ、急性のぎっくり腰になって1日~2日目は、適してないかもしれません、
安静にして幹部を冷やしてから来店されたほうがいいでしょう。
筋線維が断裂して内出血したり、腫れているかもしれません。
ストレッチや整体で血行を良くすると、後々はよくなるのですが、その時は傷口を広げたり腫れがひどくなることがあります。
すると、余計に痛くなったり力が入らなくなったりします。
傷口がふさがる腫れがおさまる1~2日は待った方が無難でしょう。