イライラ

「自律神経を整えてイライラしにくい自分に」
小林先生出演の番組内容です。

毎日の生活の中でどうしてもイライラしてしまうこと、ありますよね。
でも、イライラすることで不安を外に出し、自分を守ろうとしているので、
いわばイライラは自己防衛本能ともいえます。
とはいえ、そのイライラが長引くと精神衛生上はもちろん、体にも悪影響が。
すぐに気持ちを切り替えられたり、イライラしにくくなることが大切です。
そんなイライラを上手にコントロールするためには、自律神経を整えるのが近道。
イライラしにくいカラダを手に入れる、セルフケア術を伝授します。

そもそも自律神経ってなに?
自律神経は、血行や消化吸収、体温調節などを24時間休むことなくコントロールしています。
自律神経は、「交感神経」と「副交感神経」の2つに分けられます。交感神経は、心拍数をあげたり血管を収縮させたりするなど体をアクティブにする働きを持ち、副交感神経は、心拍数を下げ血管を拡張させるなど体をリラックスさせる働きをつかさどっています。
車にたとえると交感神経はアクセル、副交感神経はブレーキのようなもの。それが交互に強く働いて、体をコントロールしているのです。

イライラが自律神経を乱れさせる 。
イライラしているとき、体のなかでは交感神経の働きが活発になっています。
その結果、呼吸は浅く速くなり、血行も悪化。さらに腸の働きなども低下し、不調を引き起こしてしまいます。
イライラは長びけば、長びくほど自律神経のバランスを乱し、体のなかのさまざまな循環を滞らせてしまうのです。
イライラは百害あって一利なしと考えましょう。

でも、人はなぜイライラするの?
「急いでいるのに、渋滞で車が進まない」、「何度言っても靴下を洗濯カゴに入れてくれない」など…イライラする理由はさまざま。
そんな日常生活のなかで、イライラすることをピックアップし、その理由を分析してみると、「自分の思い通りにいかない」というような場面でイライラしていることがほとんど。つまり、イライラは「自分中心」の考え方から生まれるのです。
またイライラする出来事が起きたとき、「自分以外の誰かのせいだ」と思ってしまうと、状況を自分でコントロールすることができないため怒りが持続してしまいます。するといつまで経ってもイライラは消えません。
イライラした時は、どうすればイライラを解消できるか、自分を俯瞰(ふかん)して見て、気持ちを切り替えることが重要です。自分を客観視するだけで意外と冷静になれます。

イライラを遠ざけて、
自律神経を整えるセルフケア

その1. ゆっくり呼吸
イライラすると、交感神経が働きすぎて、血行が悪くなり、息が浅くなってしまいます。そんなときは、副交感神経の働きをよくし、血行を改善する「ゆっくり呼吸」を行いましょう。イライラした気持ちも鎮まっていきます。
この呼吸法は、イライラしたときだけでなく、日課にするのもおすすめ。
毎日1回1分間のゆっくり呼吸を習慣づけて、自律神経を整えましょう。

1
4秒かけて鼻から吸う。
メモ
肺いっぱいに息を吸い込むイメージで

2
8秒かけて口から吐く。
メモ
息を細めにゆっくり吐くと苦しくない

3
1と2を1分間、繰り返す。
ポイント
4秒吸って、8秒吐くのが難しい場合は、「1:2」の長さで息を吸って吐きましょう。
3秒吸って、6秒吐く。2秒吸って、4秒吐くでもOKです。

その2. 「思いやり」を持ってイライラを軽減!
イライラは「自己中心的な考え方」が原因。逆に考えると相手に対して「思いやり」を持つことで、自己中心的な考え方から離れることができ、イライラしにくくなるはずです。
この「思いやり」に関係するのが、愛情ホルモンや幸福ホルモンと呼ばれる「オキシトシン」の分泌です。オキシトシンは、自律神経を整えてストレスを軽減する効果があるとされています。
オキシトシンは、家族や恋人、友人、ペットの動物とのスキンシップなどによって分泌されます。また、実際に肌が触れ合わなくても、家族との団らんや、友人との食事、おしゃべりなどによっても分泌されるのです。
そして、重要なのが相手を思いやる気持ち。人に親切にしたり、感謝の気持ちを込めて「ありがとう」と言うなど、「人への思いやり」を持ったときにも、オキシトシンが分泌されるのです。
「思いやり」をキーワードに日常生活を過ごして、イライラを軽減させましょう。

イライラを解消する
3点セットエクササイズ

その1. 手のひらをゆるめる
イライラしていると体が緊張して、無意識に手を握りしめてしまいがちに。
特に親指の付け根あたりの力を抜くのがポイント。手のひらを大きく開くことで、体の力も抜けて自律神経も安定します。

その2. 全身のばし
イライラしてるときは体が猫背ぎみに。イライラや緊張で強ばった体をほぐしましょう。足腰に自信がない方は、壁によりかかって伸ばしてもOKです。

1
足を肩幅に開き、両手を上に伸ばし、頭の上でクロスして手のひらを合わせる。
メモ
手のひらを合わせるのが難しい人は、クロスさせるだけでもOK
2
かかとを上げて、まっすぐ上に伸び、脱力して、かかとからストンと下りる。
メモ
伸びるときに息を吸い、脱力するときに息を吐く
体力に合わせて転倒に注意して行ってください。

その3. 両腕放り投げ
イライラしているときには、体を大きく動かすのが効果的。
イライラの元を遠くへ投げ捨てるようなイメージで、腕を大きく振りましょう。なるべく広い場所で行ってください。

1
肩と腕の力を抜き、自然に立つ。
メモ
立つときは、体幹を意識して

2
体をねじりながら、両腕を左右に振り上げる。
メモ
はじめは、振り幅を小さくし、徐々に大きな動きにしていく
体力に合わせて転倒に注意して行ってください。

イライラを鎮めるおすすめアイテム
音楽
イライラしたときに、好きな音楽で気持ちを静めるのはいいリラックス方法です。さらに最近の研究では、「ド」の音を528Hzの周波数に設定した音階で作られた音楽が、特に自律神経を整えることがわかってきました。この「528Hz音楽」は、オリジナル曲や既存の音楽の周波数を変化させたものなど、CDも数多く発売されています。

以上の内容でした。
自律神経は目に見えないのでわかりにくいことが多いなか、少しずつ解明しつつあります。
小林先生の話は、実際に使えることが多いのですごく役立ちます。
体と心のつながりを深めてくれる内容で、湧泉の考えとも通じるものがあります。
このシリーズは大変興味深いものなので、また掲載させていただきます。