骨盤底筋

骨盤底筋とは?
膀胱や膣、子宮、直腸などの臓器を支える、骨盤の底にあるハンモック状の筋肉や靭帯で構成されたものを総称して「骨盤底筋(群)」と言います。
尿漏れや頻尿などのトラブルが最近話題になっていますが、これは出産や加齢などで骨盤底筋が衰えることにより起こることです。
テスクワーク等、座る時間が長い方も骨盤底筋が緩みやすいので注意が必要です。

男女共通する骨盤底筋の主な役割と効果は簡単に4つ。
① 骨盤内臓器を支える。
効果:お腹の中にある内臓が落ちない。
② 息を吐く時に収縮。(横隔膜は息を吸うときに収縮)
効果:骨盤底筋の働きが良くなると呼吸も深くなります。
③ 排便、排尿をコントロールする。
効果:骨盤底筋には括約筋なども含まれ、排泄をコントロールしてくれます。
④ 骨盤を安定させる。
効果:骨盤・体幹の土台となり、姿勢やインナーユニットを安定させます。

尿漏れ等のトラブルが解消されることは医学的も証明されていますが、これだけではありません。
骨盤底筋はお腹や背中、太ももの筋肉に繋がっているので、骨盤のゆがみや姿勢改善、ウエスト周りが引き締まるためボディラインが整うという効果も期待できます。
体の軸が整うことに伴い、肩こりや腰痛の緩和、猫背等で浅くなってしまった呼吸も改善すると言われています。

また、骨盤底筋が引き締まっていれば女性ホルモンのバランスが整うとも言われているので生理不順や更年期などにも影響がありそうですね。


骨盤底筋を鍛えよう!
まずは骨盤底筋を意識するところから始めてみましょう。

①仰向けになり、膝を90度に曲げて足は腰幅に開きます。
②一度、全身の力を抜き、息を吸いながら肛門付近を腹部の方へ引き上げるように締めます。
③ゆっくり息を吐きながら肛門付近を締め続け、息を吐き切ると同時にすべて緩めてリラックスします。
④これを5~10回繰り返します。

気を付けてほしいのは、肛門付近以外の力は入れない事と、呼吸をすること。
なんとなく下腹部辺りが引き締まっている感覚があればOKです。

骨盤底筋はお尻の穴をキュッと締める動作で意図的に収縮させることもできます。
大臀筋や股関節外旋筋群、内転筋とも連動しているので、骨盤底筋単独ではなく複合的に使ってトレーニングをしましょう!
① ヒップブリッジ&腹式呼吸
仰向けに寝た状態で膝を立て、床からお尻を持ち上げます。
『ヒップブリッジ』でも骨盤底筋群が起動しますが、そこに腹式呼吸を加えれば、横隔膜が下に下がると同時に内臓も下に押し下げられて、これを受け止める骨盤底筋群がより働きます。
ペットボトルやタオルなどを両膝の間に挟み、内転筋をより効かせた状態で行うとより効果的です!
② お尻歩き
その名の通り、お尻で前後に歩くこと
長座の状態で左右の臀部を交互にずらしながら前方向、後ろ方向に移動します。
その際、腹圧を入れた状態(お腹をはじめ胴体に空気がパンパンに入っている状態)で、呼吸を止めずに行いましょう。

*私は肛門をおへそに近づける感覚でしています。
息をめいいっぱい吐ききると、骨盤の底から持ち上がる感覚がつかみやすいかと思います。
肛門を横からだけでなく、縦にも締める(尾骨~恥骨に)ようにしています。
横からだけだと疲れます。
その他、おならを我慢する感覚やおしっこを途中で止める感覚などあります。
自分に合った感覚を身につけ、鍛えていきましょう!