ツボは漢字で書くと「壺」です。
中(内)がひろがっている容器で、入り口はつぼんでいるからツボと呼ばれたようです。
中に大切なものを入れているから、入り口を小さくして上に蓋をしてあげる形が文字になっています。
ツボをあらわす経穴の「穴」も、ウカンムリの下に入り口を表す八の字を書き、その口のつぼんだ形であることを示しています。
壺や穴がツボの構造を示しているように、ツボは名詞にするとツボミになります。
花の開く前の形で、花になる大切なものを内に包んで口をしっかり閉じて大切に守っています。
その口を開かせようと強引に押しても、ますます口を閉じる・口をつぼめることは想像できると思います。
ツボを開かせるには、優しく温めるように自然な力であることが必要なんですね。
ツボはまさに急所!
急所であるからこそ、入り口をつぼめて守っているという姿なのです。
病的であればあるほど、皮膚は警戒反応をおこし、交感神経優位の緊張になります。
外からの刺激が、大事な急所の内部に簡単に侵入してこないように守っているのがツボなのです。
また、ツボを考えるときに外せないのが、経絡です。
中国の古典では、経絡は生命を養う気血の流通路であると言われています。
生命エネルギーみたいな意味あいです。
「いい天気です」「元気ですか」「気分があがる」「本気を出す」「邪気をはらう」・・
というように「気」という言葉は、日常会話にも多く使われ、単に生物だけだはなく、宇宙に充満する生気という意味もふくんでいます。
むしろ、生物はこの宇宙の生気を受け取ることで生きていけると考えているのです。
こうした気が人体に入って、経絡を運行することで生命を維持しているというわけです。
なので、この気がどこかで停滞すれば、病気になるという考えです。
気の滞りをよくすれば、健康になるという考えです。
12あると言われる経絡(ルート)を、気が気血水に分化して働く、呼吸をすることで外界から取り入れたものを体内に分配し循環するという体系づけをしています。
ツボは、それらの気血水の流れが滞っている所に出やすい。
そして、それらの滞りやすい所を経験的に体系づけたのが、経絡(スジ)経穴(ツボ)なのだと思います。
なので、スジをつかんで、ツボにはめて、気血水の滞りをなくして、健康を取り戻そうという考えなのです。
ただ、ツボはぐいぐい強引に押し込んではダメ!
余計に中に入りこんで、より流れが停滞します。
優しくツボにはまるように(ツボに押し込むのではなく)、ツボの入り口がどうしたら開くかを感じながらするのもコツです。
ここに、整体やマッサージの上手い下手が出てきますよ!!