正座(座り姿勢)

座り姿勢について(正座)

元々、日本人は椅子に座る文化がなかったようです。
椅子は西洋の文化のようですが、西洋人の身体に合うものが日本人には合うのでしょうか?
西洋人と日本人とでは体つきや体の使い方が違うので、座り方の文化も違うでしょう。
日本人は床に座るほうが多かったと聞きます。
そして、日本人は床に座り和服を着ていました。
着物を着るだけで、自然に姿勢が良くなる。
とも、聞きますね。

姿勢が良くなるような形におさまる仕組みが着物にあるようです。

帯で締めることで、腰や骨盤、丹田が安定します。
肩周りが自由になる上に
背中の着物が帯でキッチリ押さえてあります。
だからこそ、猫背になれる布のゆとりが残っていないのです。

衿を抜くことで、肩甲骨が下に下がる刺激が入ります。
これも猫背になりにくい仕組みとなります。
それは、肋骨が上を向き、猫背から解き放たれ
結果開きやすくなってしまいます。
肋骨の下の部分が帯で締められ開いてしまうところを
サポートされて、絶妙なバランスが保たれる、結果良い姿勢に向かうことになります。

帯枕が胸椎11番 12番の辺りに位置します。
それは、自然に生理的湾曲に刺激が入り
そこが意識されると腹筋が自動に作動しやすくなります。
足も前に大きく出す事は出来ません。
着物で巻き込まれているから、無理やり広げると着崩れてしまいます。
姿勢を正しくしないと着崩れするのも、姿勢を良くする仕組みなのでしょう。

少し話しがそれましたが、
しかし、文化の西洋化が進み、床に座る習慣も日本では少なくなってきました。
床に座ろうと思うとすぐに崩れてしまいどうしてよいか解からない
と言う事を良く耳にします。

このままでは大変です。
日本の床に座り、着物で築いてきた、柔軟でしっかりした足腰や正しい姿勢が・・・

ではどうするか?
・正座の姿勢をしましょう。

①耳タブの後を頚堆に寄せる
②胸は前へ
③お腹を縮めない
④股関節を支点に上半身をやや倒し重心を坐骨から坐骨と膝のあいだへ移動
ここからまず頭を後ろに反らせます。
そして頭を骨盤の上に乗せるように戻します。

頭の位置を少し後ろにさせることで、背骨も伸びて〇です。
しかもお腹も伸びるのでウエストも細くスッキリと
腹筋を使いやすくなるので姿勢のキープも楽になります。


あと、帯が無くなってしまった今必要なのはインナーマッスルです。
最大のトレーニング法というと
腹式呼吸での深呼吸です。


まず最初に息を吐ききります。
①次にアゴを引きながら胸(肺)を膨らます様に息を吸います。

②吸えるだけ吸ったら息を止めて(吐かない様に注意して下さい)、お腹を膨らませます。

③お腹から息を吐きながら、ゆっくりと力を抜いていきます。

①~③を3回くらい繰り返します。

どうでしょうか、姿勢が整う感覚は分かりましたか
深呼吸で姿勢を形づくるイメージです。
キープしようと頑張らなくても姿勢が整っていれば正解です。


ここで一つ注意点があります。アゴの引き方についてです。
アゴを引いて下さいというと、下の写真の様に目線が下がり、気道を狭めてしまう方が多いです。

そうではなく、耳たぶの後ろを後方にスライドさせる様にすると、
鎖骨が引っ張り上げられ、胸も張りやすくなります。

整った姿勢で日常生活を過ごす事が最高のセルフストレッチですので、
普段から深い呼吸を心がけ、正しい姿勢を意識しましょう!