なぜ噛みしめる?

 なぜ、噛みしめているの?

まず、どこで噛みしめているか?
それは、主にに咬筋(こうきん)と言われるエラの部分に付いている筋肉です。
この筋肉の働きは、口を閉じて歯をぐっと噛みしめる動作をします。
顔に付いている筋肉のほとんどは、皮筋(ひきん)または、表情筋と言われる筋肉で、他の骨格筋と違って、骨と皮膚に繋がっています。
(他の筋肉は骨と骨を繋ぐ)この咬筋は顎関節を挟み、下顎骨と頬骨弓(ほほ骨の横)と側頭骨についています。
骨を動かす事が目的なので、必要以上に使うと、どんどん鍛えられて、筋腹(力こぶの部分)が発達してしまいます。
普段から噛み締めの習慣がある人は、この筋肉(咬筋)の発達を「エラが大きくってきた」と勘違いする方がおられます。
なぜ噛みしめるかというと、奥歯をぐっと噛み締めて負荷をかけると、脳内にストレスを緩和する物質が出ると言われています。
日頃からストレスが一杯かかる状況にいると、無意識でこの噛み締めをやっている事があります。

噛みしめることが、ストレス解消になっているとはいえ、やり過ぎはよくないですね。
ここからは、歯医者さんの記事を掲載します。
参考にしてください。

通常、食事をするときの噛む力は軟らかい現代食では1kgほどですが、歯ぎしりで食いしばる時にかかる力は体重の約2倍にもなるようです。
これは、歯でクルミを割ることができる力に相当するというから、身体への負担は大きいです。
噛み続けることで顎や頭の筋肉を酷使するため、顎の痛みやだるさに加え、偏頭痛や肩こり、目の奥の痛みが起こり、顎の関節症にまで発展してしまいます。
また、強く歯を擦り合わせたり食いしばったりすると、摩耗して折れたり、さらには歯が揺らされることで、歯周病が悪化したりします。
さてこの食いしばり、寒くなくても日中や夜間に行ってしまう人がいます。
この食いしばりを日常的にしている人は様々な症状がでると言われています。
例えば、歯を噛み合わせると痛い・冷たいものがしみる・顎が痛い・頭痛・肩こり・・・等々、、、
なぜこのような事が起こるのでしょうか。
一般に力いっぱい食いしばった時には自分の体重と同程度の力が歯にかかると言われています。
これが一般の食事中であれば無意識の中で噛む力をコントロールしているため、害を起こすほどの力が歯にかかることは稀です。
ですが、夜寝ている時、自分の意識が無い中ではどうでしょう?
歯ぎしりをしている人と遭遇したことはあるでしょうか?部屋中にギリギリと音を立てる程上下の歯をすり合わせています。
ですが、日中起きているときに同じように音を鳴らせるでしょうか?
ほとんどの人が無理だと思います、これは無意識の中でいわゆる火事場の馬鹿力で歯をすり合わせているのです。
歯は人間の体の中で最も硬いものと言われますが、この力が毎晩かかっていたらどうでしょう?
歯が割れないまでも、歯にヒビが入ったり、歯茎にダメージを与えるのは想像に容易いと思います。
また、夜に歯ぎしりの音が鳴らなくても、真っすぐに食いしばっているケースもあります。
これは周囲の人も気づかず、本人にも自覚が無い場合が非常に多いです。

歯ぎしりをしやすい人はこんな人!
歯ぎしりをしやすいのはどのような人なのかというと、まずは、眠りの浅い人が挙げられます。
歯ぎしりは、眠りが浅くなっているレム睡眠時に起こるためです。
睡眠時無呼吸症候群や胃酸が食道に逆流する逆流性食道炎にかかっている人は深く眠ることができず、歯ぎしりをしやすいといわれています。
性格的には、競争心が強い人、いつも時間に追われている人、目的を達成するためにとことんやろうとする人、ストレス発散がうまくできない人などが、歯ぎしりをしやすい傾向にあります。
心身の疲れやストレスが、強い歯ぎしりとして出てしまわないように、少し休んだり息抜きをしたりしよう。
また、過度な飲酒や喫煙を控えるなど、規則正しい生活を送るように今一度、生活習慣を見直すことも必要です。

噛み締めの原因が骨格のバランス異常でなく、ストレスからきている場合は、そのストレスと向き合う事で、案外早くエラの部分が小さく事があります。
ここでも心と体は繋がっているといえます。
みなさんが普段口を閉じている時、上下の歯はどうなっていますか?
触れ合っていますか?それとも離れていますか?
もし、唇を閉じたときに上下の歯をかみ合わせたほうが気分の落ち着く人は、普段無意識のうちに上下の歯を触れ合わせて、食いしばっているかもしれません。
これは専門用語で、TCH(Tooth Contacting Habit:上下歯列接触癖)と呼ばれます。
本来、私たちの歯は、何もしていない時は上下触れ合っていません。
唇を閉じていても上下の歯は軽く離れているものです。
食事や会話をする時は上下の歯と歯が瞬間的に触れ合っていますが、一日の歯の接触時間をトータルすると、平均17.5分といわれているぐらい短いのです。
ところが、何かの作業をしているときや考え事をしている時、テレビを見ている時などに上下の歯を触れ合わせたままにしている人がいます。
たとえ強くかんでいなくとも、上下を軽く接触させただけで口を閉じる筋肉は働いてしまうのです。
歯や歯を支える骨、筋肉などがずっと働きっぱなしの状態になり、弱くても長時間接触しているだけで、本来かかる力以上の負担をかけ、お口の健康にさまざまな影響が出てくることがあります。
①歯がすり減る、かける
弱くてもつねに力がかかっていると歯の表面に細かいヒビが入り、小さなかけらとなって歯の表面がはがれおちます。歯の根元部分は特に負担がかかりやすく、気づくとえぐれるように歯がすり減って、虫歯や知覚過敏の原因になります。
②歯周病の治療効果が上がらない
歯周病は、プラークや歯石の中にひそむ歯周病菌によって歯茎が腫れたり、骨が溶けていったりする病気です。歯周病の治療には徹底的にプラークや歯石を取り除いて進行を抑えることが必要ですが、歯が触れ合う癖で骨に余計な力がかかっていると、歯周病菌を取り除いても骨はどんどん減っていき、歯がグラグラ揺れてきます。
③治療した部分が壊れる
丁寧に治療をしても、持続的な偏った力がかかると詰め物や被せものが壊れたり、取れてしまい、何度も治療を繰り返すことになってしまいます。
④肩こりや頭痛の原因となる
口を閉じる筋肉が働くと、顎関節は押さえつけられます。これが長時間になると関節への血の巡りが悪くなり、ちょうど正座していて足がしびれたときと同じように、感覚が敏感になって痛みを感じやすくなってしまいます。 顎関節周囲の筋肉への血流も悪くなるため、頭痛や肩こりの原因となるのです。
そのほか顎が痛む「顎関節症」や歯が染みる「知覚過敏」などの遠因ともなります。TCHは生活環境の変化や体調の変化、気候の変化などあらゆることがきっかけになる可能性があります。
では、普段から上下の歯を触れ合わせる癖がある人はどのように対処したらいいでしょうか。

まずは、リラックスしてみましょう。きっかけとして
・歯を離す
・脱力する
・口を開ける
などと書いたメモ紙を目につくところに貼ってみることから始めてみましょう。普段歯と歯が触れ合っている癖があるとわかったからといって、「癖を治そう!」「気をつけなくちゃ!」と構えなくてもいいのです。無理に意識しすぎると、かえって力が入りすぎて疲れてしまいます。
TCHの基本的な治療方法は「認知行動療法」です。自分自身が歯を接触しているということを自覚して、構えすぎず、無理のない範囲で歯を接触させないようにすることです。
パソコン作業が多い方はパソコンの画面横、ご家庭の中ではキッチンや冷蔵庫、勉強の合間に目につくように机の前、などなど日常生活で目にしやすい場所に貼るといいでしょう。気づいたら、ため息をつくように息を吐き、顔や肩の力を抜きましょう。
メモを見て力を抜く、これを繰り返すことで歯が触れ合っていると気づき、TCHから解放され、治療しても変わらなかったさまざまなお口の悩みや慢性的な頭痛や肩こりが解消されるかもしれません。

上記のような症状の出ていない方でも自分はどうだろう?と思った方、以下のことをチェックしてみてください。

・歯茎の下の方や、下の歯の歯茎の裏側がデコボコしていませんか?
長年かみ合わせが強い人は、上顎、下顎に噛み合わせの力に対抗するように骨が発達します。
・舌のわきがデコボコになっていませんか?

食いしばる時舌を押し当てるので、歯の形にそって舌の形が変わってしまっている場合もあります。

また、夜間の歯ぎしり、食いしばりが無いのに症状があるという人もいます。それは、「TCH」という日中の食いしばりの癖が原因である可能性があります。
通常、日中においても上下の歯が接している時間は1日の中でわずか15~20分と言われています。
ですが、仕事中、勉強中、家事をしている時など、
集中している時に上下の歯を合わせてしまう癖になってしまっている人がいます。
寝ている時の火事場の馬鹿力ほどの力はかかっていませんが、長時間、頻回なこの癖はやはり歯・顎・歯茎にとってはダメージを与える働きとなってしまいます。

ではこういった事は治せるのでしょうか?
先ほども言いましたが、歯を接触させるだけでも歯・筋肉・舌など組織は疲労してきます。
例えば、パソコンモニターやスマホに集中している時、何気ない時でも食いしばったりします。
また精神的ストレスは食いしばりを増長させると言われています。
日中の食いしばり対策は、まず自分で気づくこと(認知すること)です。
時々意識して、食いしばっていないか確認してみてください。もし気づいたら顎の力を抜いて、上下の歯を離してください。ついでに肩の力も抜いてストレッチしてください。

睡眠中の食いしばり歯ぎしりも精神的ストレスにより増長することが確認されています。
寝る前には深刻な考え事はやめて、顎の筋肉をリラックスさせ、
熟睡した質の良い睡眠となるよう心掛けてみてください。
常日頃から食べる・飲み込む・話す以外は歯を合わせないように、顎をリラックスさせて過ごしましょう。


以上、リラックスすること、ストレッチすることは、こういう噛みしめすぎることにもいいと言われています。
ストレッチ整体を利用して、ストレス発散・緊張緩和をしましょう!!